記事「子育て・過保護で何が悪い」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2016-09-07にて
五嶋節さんのことを、ちらっと紹介したが・・・

まずは「五嶋節って誰?」というそこのあなた、説明しよう。
※出典http://kishida.biz/column/2006/20060808.html『岸田コラム』より

五嶋節さんは、世界的ヴァイオリニストの五嶋みどり、そして今現在「題名のない音楽会」で司会者を務める五嶋龍(こちらもヴァイオリニスト、大学はハーバード大・物理学卒)を育てた母じゃ。

みどりさんは11歳で米国デビュー、龍さんのほうは7歳で北海道でデビュー。
二人とも神童・天才の名を欲しいままにした。

ちなみに、みどりさんと龍さんは「17歳差」だ。
クラシック音楽界の中では・・・ヴァイオリニストとしては、龍さんよりもみどりさんのほうがずっと上という評価らしい。

母親の節さんも、ヴァイオリンの腕前は相当なもの。
音高音大に進学し、ヴァイオリンの腕を磨くが・・・

親に内緒でドイツ留学の試験に合格するが反対され、東京のオーケストラのオーディションに受かっても祖父に反対され、挙句の果てバイオリンを取り上げられてしまい、親が勧めるお見合い結婚をすることになる。

そして、長女みどりさんが生まれる。
が、節さんは、みどりさんに音楽の才能があると見るや、夫や実家の家族の反対を押し切り、10歳のみどりさんを連れてニューヨークへ渡り、そこでみどりさんをスパルタ教育。

その間に夫と離婚し、全てを捨てて、みどりさんの才能を伸ばすべく、みどりさんをジュリアード音楽院の高名な音楽教授ドロシー・レイのもとで勉強(レッスン)させる。

で、そこで運命の人と出会う。
みどりさんと同じくジュリアード音楽院、ドロシー・レイに師事していた金城摩承(かねしろまこと)氏だ。
後に、五嶋龍さんの父になる人である。

金城さんも桐朋でヴァイオリンを専攻、プロの演奏家になるべく、ジュリアードに留学していたのだ。

が、金城さんは、そこで同じくジュリアードに留学していた日本人女性と結婚することになった。
金城さんと、その日本人女性の結婚式に、節さんも出席したという。

しかし・・・ああ、何ということでしょう。
金城さんと節さんは恋仲になってしまったようで、金城さんは奥さんに離婚をせまる。

納得できない奥さんは、離婚したいなら「音楽を捨てること」を条件にした。

すると金城さんは音楽の世界から身を引いてしまった。ヴァイオリンを捨てたのだ。

うむ・・・そこまでして節さんと一緒になりたかったのだな。
そして奥さんと正式に離婚し、節さんと事実婚の関係となり、そこで龍さんが生まれるのだ。

ヴァイオリンをやめた金城さんはエール大学でMBAを取得しソニーに就職、その後、セガの現地法人に転職、副社長にまで行くが、企業の買収やら株取得による経営権争いなどいろいろあり、45歳で取締役を退く・・・というようなビジネスマンになった。

ヴァイオリニストを目指していた母と父を持つ龍さん。見事に両親の夢を継ぎ、ヴァイオリニストになったのじゃ。

不倫の上に結ばれた金城さんと節さんは、双方の両親から結婚を反対されていたので、同棲していたものの結婚はしなかった。

が、後にみどりさんに勧められて、結婚し、金城さんは「五嶋姓」になったという。

   ・・・

うむ、めでたし、めでたし・・・と言いたいところだが、ワシはやはり金城さんに離婚をせまられ、捨てられたといっていいだろう元奥さんに心を寄せてしまう。