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理想の夫婦って? [家族・夫婦・子育て・子なし]

52編目「それぞれの道・四条カップル」http://hayashi-monogatari.blog.so-net.ne.jp/2017-03-29

短編連作小説「これも何かの縁」本編の最終回・・・とりあえず四条夫婦で締めました。

四条夫妻については、こんな夫婦がいたらいいよなあ、という感じで描いてみた「~縁」。
そこで「~縁」あとがきエッセイとして、まずは結婚・夫婦・家族について思うところを語ってみよう。

ホリエモンは「家族など持ちたくない。こんなに豊かな世の中で関係を固定化するのはリスクだ」と考えているそうだ。

また、我らが藤沢数希氏もツイッターでこんな発言をされていた。

https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/840905626859446272より転載。
【対等な関係の大人の男女がいっしょに暮らすって、悲惨な状況だよね。対等ってことは、諍いが起こったらいちいち終わりなき紛争が起こるってことでしょ。そして、そうした諍いが結婚生活の至る所に散らばっている。ああ、考えただけで恐ろしい】


なるほどなあ。
人間関係の固定化はリスクがある、という考え、わかる気もする。

たとえば、学校。
ある一定期間、クラスという器に、子どもが閉じ込められ、人間関係が変わらない。固定化される。

うまくいけば、そこで友情が育まれる。
長い時間、共に過ごすのだから。
喧嘩しても、離れるわけにもいかず、強制的に教室の中で一緒にいなくてはいけない。縁を切るのは難しい。
だから仲直りの機会もある。

けど、一方でイジメも起きやすい。

イジメられる側にとっては地獄だ。
クラスという固定化された人間関係から逃げられない。

逃げるとしたら不登校になるしかない。
でも、授業を受ける権利が阻害され、勉強が遅れ、ややもすれば落伍者扱い。

家族間の暴力、虐待、犯罪も同様。

簡単に逃げられないって、リスクが高いことなのだ。

とはいっても、常に流動する人間関係の中で、長い時間をかけて親しくなるのも難しい。
相当に魅力ある人間でないと、相手からすぐに切られてしまう^^; 情を育む間もなく。

流動化する人間関係の中で、相手から早々に切られることと、
合わない人間関係が固定化し、逃げ場を失うこと・・・

どっちがマシか、だな。
運もあるよなあ。

いい人間関係に恵まれたら、固定化した中でその縁を育てていきたいし、あまり恵まれなかったら、早くそこから脱したい、離れたい。

ところで、対等な者同士が一緒に暮らす・・・って、まあ、お互い譲らない同士だと難しいかな。
けど、ある程度、価値観が似ていれば、お互いが感情に走らない性格ならば、話し合いでの歩み寄りで何とかなることもあるかも。

「~縁」の四条静也と理沙は、価値観が似ており、で、学歴、職、収入、年齢と何から何までほぼ対等という稀な間柄の設定だ。

まず育ち・境遇が同じ。
子どもの時は家族に愛されて育ち(虐待は受けてない)、家族を亡くし、孤児となり児童養護施設で育った。
お小遣いの額も同じだし、金銭感覚も似通ってくるだろう。

施設内では家事の指導もあり、二人は同じやり方を学んでいる。(ただし理沙のほうは母親から多少、家事を教わっているので、そっちのやり方も記憶にあるだろうけれど)
よって、家事のやり方で揉めることも少ないだろう。

で、同じ学歴、同じ職場、同じ年齢、同じ収入。

ごく自然に対等でいられるし、価値観が似ているので話し合いで解決できる。

・・・っていう四条夫婦みたいなカップルって、希少かも?
ま、これも縁じゃ。

そうそう、ネット上で誰かがこんなことを言っていた。
【違う価値観を許し合うのが本当の愛。同じ価値観に合わせることではない】

全て自分と同じ価値観という人間はいないので、折り合い付けて、摺合せして、妥協点を見つけられるかどうかなんだろうな。

けれど、まるっきり価値観が違うとそれも難しいのかも。

対等であることは大事だろう。
そうでないと上位の者に下位が合わせることになり、下位の者が我慢を強いられ、相当なストレスを受ける・・・早々に関係が壊れる気がする。

※ワシは高校1~2年まで寮生活を経験しているので、下の立場で生活していくことの息苦しさ、ストレスは分かる。それが数十年続くなんて考えられん。

ま、何はともあれ、婚姻であろうが同棲であろうが、一緒に暮らすなら、相手が信用できるかどうか、だよな。
運命共同体みたいな感じになるんだろうし。家計を共にするって、リスクが高いし、よほどの信用がないとできないよな。金銭感覚の問題もあるだろうけれど、その信用関係を築くことができるのか、これが一番のポイントになりそう?

ところで、四条カップル・・・二人とも公務員だから、夫婦共働きでいけば老後も年金で豊かな暮らしができそう。安泰だよな、日本が破たんしない限り。やっぱ理想のカップルかも^^;

けど、バブル時代だったら・・・彼らは見下されていたかもなあ。
決まりきった地味な仕事、恋愛を楽しまずにすぐに結婚、質素な倹約生活、無趣味、友だちがいない、もう将来が見えてしまっているレールに乗った生き方だとして、つまらない人生だと。

世間の評価なんぞ時代によっても違う、あやふやな代物じゃ。

このツイートを紹介して締めよう。

https://twitter.com/a_n_tokyo/status/851105084381450240より転載。
【カップルはバランスが取れるもの。そうでないなら、破綻する】


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・・・・・・・・・・
余談。

2000年と2012年の夫婦密着度の比較データが面白かった。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12774739.html

寝室は別の方がゆっくり休めそう。
日々の暮らしだから、お互い、快適に過ごせるほうを選択したほうがいいように思った。

浮気や不倫につながることはないだろう。

そこで、浮気や不倫について、四条カップルの場合はありうるのか、考えてみたが・・・
ま、うちの四条カップルはそういったことには無縁だろうな。

何しろ、無趣味で人間づきあいが苦手、お家が好きなインドア派、まず出会いもないし、人間関係はとても狭く、それを広げようという気もない・・・二人とも、地味で変化を好まない安定志向の人間だ。

悪く言えば成長・上昇志向のない人間、冒険しない人間でもある。
けど、おそらくこういった人は浮気や不倫のチャンスもないし、しようとも思わない。

つまり、その反対の性質・性格を持ち、新しい出会いのチャンスがあり、人脈・人間関係が広く、上昇志向が強く(停滞を好まない)、パワーのある人は恋愛にも恵まれやすいのだろう。異性からも魅力的に映るはずだ。

で、既婚者だと・・・恋愛に手を出せば不倫になってしまう^^;

家庭よりも自分のそういった感情・欲望を優先したい場合はそれはそれで仕方ないだろうけど、家庭が壊れる可能性と引き換えということになる。
離婚に至らなくても、配偶者からは信用されなくなり、ま、家庭は冷え込むだろう。

家庭とどちらを優先するのか、どちらに重きを置くのか、配偶者を思いやり尊重できるかどうか、だよな。

配偶者を見下し、軽く思っている人、どうでもいいと思っている人は不倫・浮気へ簡単にハードルを飛び越えてしまうのかも。

いや、もちろん、夫婦お互いに不倫・浮気はOKと取り決めしているのならばいいけれど。

人間、間違いを犯すこともある、感情にブレーキかからないこともある、と言い訳するなら、その言い訳はパートナーにも当てはめてやらねば不公平。パートナーの浮気も許さないとね^^;

相手に対し公平でいられるかどうか、それが相手を対等と見なし、尊重するということかもしれない。
そういった人間関係を結ぶのが苦手という人には結婚って向かないかもれぬの~、と四条カップルを描きながら思ったのであった。

ま、子育てするのに、不倫やらなんやらでいざこざが起きる環境はあまり好ましくない。

安定を求めるなら、浮気・不倫はしてはいけない。
自由を求めるなら、最初から結婚するな、ということかも。

どちらか一方を選べということだ。

現実的に見て、日本社会は一夫一婦制を変えることはないだろう。よって配偶者の不貞行為もダメということだ。そういう契約を交わすのだから守らないといけない、それが社会のルール。

ルールが守れないなら、結婚せず、事実婚・同棲でいったほうがいい。
けれど、そんな不安定な関係で子育てなんてできない、という女性は多いかもしれない。この価値観はそう簡単に変わらないかも。

まあ、↓これを読むと・・・結婚を希望する女性は不倫するの、考えものじゃの。
http://diamond.jp/articles/-/123048
http://diamond.jp/articles/-/123061
http://ui0723.hatenablog.com/entry/2017/03/30/215040

これに対するannさんのツイート。
https://twitter.com/a_n_tokyo/status/847733032295333889

奥さんも、不倫ダンナに馬鹿にされている=軽く見られているのかもな^^;

・・・・・・・・・・
余談その2。

江戸時代の結婚・離婚事情について書かれた記事を紹介。

「『夫婦は一生そうべし』が当然ではない理由」
http://toyokeizai.net/articles/-/164487

なるほど~と思ったところ、一部編集転載。

【そもそも日本が離婚大国だったという事実をご存じでしょうか?
総務省統計局の「帝国統計年鑑」を紐解くと、1893年(明治26年)の人口千対離婚率は3.38でした。現在の離婚率のほぼ倍、現在のアメリカの離婚率をはるかに凌駕していました。

江戸時代に遡るとさらに離婚率は高かったようです。
2006年参議院調査局第三特別調査室「歴史的に見た日本の人口と家族」によれば、江戸期の人口千対離婚率は4.8もあったそうです。
江戸時代の日本の離婚率は、いわば現在の世界トップレベルだったわけです。】

【「三行半」は、夫が妻に対して一方的に突き付けるものではありません。離婚というものは、双方の承諾がなければできませんでした。】

【江戸時代の婚姻制度で特徴的なのが「持参金」というものです。
女性は結婚する際に、持参金をもってきます。持参金を目当てに結婚する夫もいたし、器量の悪い娘は持参金を上乗せして結婚をしていました。妻の持参金の利息だけで食っていこうと画策する夫の話さえあります。

ただし、この持参金は、夫のものになるわけではなく、今で言う保証金のようなものです。夫の都合で離婚する際には、全額を妻に返さなければいけません。そのため、持参金を返したくない夫は、妻から離婚を申し出るように仕向けたようです】

【江戸時代の日本は、離婚大国であると同時に、再婚大国でもありました。享保15年(1730年)の史料に「世上に再縁は多く御座候」と記述がありますし、土佐藩には「7回以上離婚することは許さない」という規則がわざわざ設けられていたくらいです】

【江戸時代、農民や町民の場合は、ほとんどが「共稼ぎ」でした。結婚相手としては「よく働く女」というのが重要視されていたくらいです。働かないで済んだのは、公家や武家、裕福な商家の女性くらいなものです。】

【生涯独身で通す男も多くいました。男色も認められていました。それぞれが多様な価値観の中で、それぞれの生き方を謳歌していたわけです】

【明治期に入って、急激に離婚件数が激減した理由は、1898年(明治31年)に施行された明治民法です。明治民法の最大の特徴は、「家」制度を明確に規定したことにあります。妻は、ある意味「家」を存続させるためのひとつの機能として縛り付けられることとなりました。

この「家」制度が、日本人の家族意識や性規範などにもたらした影響は大きかったと思います。
それまでの江戸時代から続く庶民のおおらかな性や柔軟な結婚観は否定され、貞操観や良妻賢母を理想とする女性像を是とするものに塗りかえられていきました】

転載終わり。

ところで、全国仲人連合会の2013年の調査によると・・・離婚率は、恋愛結婚の離婚率が40%であるのに対して、お見合い結婚の離婚率は10%だそうだ。けれど仲人連合会とやらの調査だからな・・・お見合い推進したいだろうから、この数字は当てにならないかもしれない。だいたい、どういう計算方法で割り出されたんだろう?


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